目次
前立腺とは
前立腺は男性特有の臓器で、膀胱の下に位置しており尿道を囲んでいます。
前立腺の大きさは大体栗の実くらいのサイズで、形も栗に類似しています。
一般的に、前立腺は尿道のまわりの内腺と被膜付近の外腺に分けられます。
前立腺の働きについては、まだわからないことが多くあります。
わかっている働きは、前立腺液を分泌することです。 前立腺液は、精液の一部となり、精子を保護したり、精子に栄養を与えるとともに、その運動機能を助ける役割を果たしています。
前立腺がんとは
前立腺がんは、前立腺の細胞が正常な細胞増殖機能を失い、無秩序に増殖することにより発生します。
前立腺がんは、近くのリンパ節や骨に転移することが多いですが、稀に肺等に転移することもあります。
前立腺がんの中には、進行が遅く、生存をおびやかさないと考えられるがんもあります。
前立腺がんであったことが確認されることがあります。
生前にがんが発見されず、がん以外の原因で死亡した患者様を、死後に解したときに、はじめて見つかる前立腺がんをラテントがんといいます。
前立腺がんは70代男性での患者数が多く、50代からへの罹患率前立腺がんが増加し始める傾向です。
WHOの提唱より、前立腺がんは以下に分類できます。
高分化型腺がん:正常な状態の前立腺細胞付近の、おとなしいタイプのものを指します。 中分化型腺がん:悪性度が中程度のものを指します。 低分化型腺がん:最も悪性度が高く、正常細胞とは大きく異なるがんです。
前立腺がんは、早期に発見すれば治癒することが可能で、多くの場合比較的ゆっくり進行します。
また、前立腺がんの5年相対生存率は、比較的高いことが分かっており、2006〜2008年にがんと診断された男性についての統計を見ると、がん全体での5年相対生存率は59.1%でしたが、前立腺がんのみに限ると、5年生存率は97.5%と高い数値になっています。
リスク分類
転移がないとされている前立腺がんは、3つの因子(T-病期、グリーソンスコア、PSA値)を用いて低リスク群・中間リスク群・高リスク群の3つに分けられます。
・低リスク 病期T1~T2a、グリーソンスコア6以下、PSA値10ng/mL未満 ・中間リスク 病期T2b~T2c、グリーソンスコア7、または PSA値10~20ng/mL ・高リスク 病期T3a、グリーソンスコア8~10、または PSA値20ng/mL以上
グリーソン分類について
前立腺がんの細胞には、高分化腺がんと低分化腺がん、そして両者の中間である中分化腺がんの3つがあります。
この組織型は、5段階に分けられており、。グレード1が最もおとなしいがん、グレード5が最も悪性のがんです。
ただし、前立腺がんはしばしば同じ前立腺のなかに悪性度の異なるがんが発生します。
そこで、生検で採取したがん細胞の組織構造を調べ、最も面積の大きい組織型と2番目に大きい組織型のグレードを足して、悪性度の判定に用います。 これがグリーソン・スコアと呼ばれるもので、グレード3とグレード4の組織があれば、スコアは「3+4=7」になります。
つまり悪性度の最も低いスコア2から、最も高いスコア10まで、9段階に分類されるわけです。
グリーソンスコア(Gleasonスコア)は、前立腺がんの悪性度を表す病理学上の分類です。
グリーソンスコアが6以下は性質のおとなしいがん、7は中くらいの悪性度、8~10は悪性度の高いがんとされています。
前立腺がんの原因
前立腺がんの危険因子は今のところ不明ですが、考えられるリスク因子は以下の通りです。
- 食事
欧米諸国では元々多い傾向にあります。日本人でも欧米化した現代食が多くなっており、今後、前立腺がん患者の増加も懸念されます。 動物性脂肪の摂取量が増加した事が挙げられます。前立腺がんは、アメリカでは罹患率1位です。
- 家族歴
自身の周りの親族において、前立腺がんに罹患したことがある方がいらっしゃる場合、前立腺がんを発症するリスクが2倍になると予想されています。
- その他
上記2つに対して、遺伝的要因、男性ホルモンの関与が内的要因に挙げられていますが、詳細は不明です。
前立腺がんの症状
早期の場合、前立腺がんでは自覚症状は殆どありません。
- 排泄障害
前立腺がんは、進行の程度によりますが、頻尿や残尿感といった症状が現れます。 これは、前立腺肥大症の症状と類似しています。
- 血尿
がんの進行により、尿道や膀胱等の周囲臓器に浸潤してしまうと、血尿が生じます。 悪化するとやがて腎機能が低下します。
- 腰痛、坐骨神経痛
前立腺がんは、背骨や骨盤に転移しやすく、そこから腰痛や坐骨神経痛が生じます。
前立腺がんの検査
前立腺がんにおける主流な検査はPSA検査、直腸診です。 これらの検査を通して前立腺がんの疑いがある場合は、経直腸エコーや前立腺生検等を行います。
- PSA検査
- 直腸診
- 前立腺生検
- CT/MRI検査
- 腫瘍マーカー検査
前立腺がんの治療
1.外科療法
外科療法では前立腺と精嚢を摘出し、その後に膀胱と尿道をつなぐ前立腺全摘除術を行います。 手術の方法は、以下の通りです。
- 開腹手術 ・腹腔鏡手術
- ロボット手術
2.化学療法
子宮頸がんにおける薬物療法は、遠隔転移のある進行がん若しくは再発した場合に行われます。
- 細胞障害性抗がん薬
- 分子標的薬
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受付
受付にて問診票をお渡し致しますので、前立腺に関しての現在の症状や悩みを出来るだけ詳細にご記入ください。
最善な治療方法を選定する上でも詳細に記載して頂く事でより迅速確実に治療方法を選定出来ます。
インフォームドコンセント
記入頂いた前立腺がんに関する問診票を元に、インフォームドコンセントを行います。
疑問点や心配事など、どのような事でもご相談ください。
同意書の記入
前立腺がんにおける治療方法や治療の流れにご納得いただけましたら、同意書を記入して頂きます。
治療法によっては、ご希望の場合即日の治療が可能です。
今後の前立腺がん治療計画について
今後前立腺がん治療を患者様のライフスタイルとご相談させて頂いた上で決定していきます。
治療を行う上で、患者様のペースと病院側のペースで双方納得のいくペースを摺合せ、効果を最大限発揮できるスケジュールを計画していきます。
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【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
がん治療をお考えの患者様やご家族、知人の方々へ癌に関する情報を掲載しております。
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