浸潤性小葉癌の深い解説
浸潤性小葉癌の定義と起源
浸潤性小葉癌は、乳腺の小葉から発生する乳がんの一種であり、乳がん全体の約10-15%を占めています。
乳腺の小葉は、乳を産生する細胞の集まりであり、この小葉から発生したがん細胞が周囲の組織に浸潤していくことからこの名前が付けられました。
細胞レベルで見ると、浸潤性小葉癌の細胞は通常の乳腺細胞とは異なる形状と機能を持ちます。
浸潤性小葉癌の診断
浸潤性小葉癌は、初期段階では症状を示さないことが多く、定期的なマンモグラフィー検査が非常に重要です。
しかし、マンモグラフィーだけでは確定診断が難しいため、細胞診や組織診を行うことで診断の精度を上げることができます。
また、乳腺MRIや乳腺超音波検査も、浸潤性小葉癌の診断に有効なツールとして使用されています。
治療法の選択肢
浸潤性小葉癌の治療には、手術、放射線治療、薬剤治療などがあります。
手術では、がん細胞を取り除くために乳房を部分的に、または全て切除することが行われます。
放射線治療は、がん細胞を破壊するための方法として、手術後の補完治療として行われることが多いです。
薬剤治療では、ホルモン療法や化学療法が考慮され、患者様の状態やがんの進行度に応じて最適な治療法が選択されます。
光免疫療法とその効果
光免疫療法は、近年注目されている治療法で、特定の薬剤と光を組み合わせてがん細胞を効果的に攻撃します。
治療に使用される薬剤は、がん細胞に特異的に取り込まれ、その後特定の波長の光を照射することで、薬剤が活性化し、がん細胞を破壊します。
光免疫療法は、副作用が少なく、他の治療法との併用も可能であり、多くの医療機関で導入が進められています。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
まとめ
浸潤性小葉癌は、乳がんの中でも独特の特徴を持つがんであり、適切な診断と治療が必要です。
光免疫療法の導入により、より効果的な治療が可能となりつつあります。
早期発見と適切な治療選択が、患者様の生存率や生活の質を向上させる鍵となります。
参考文献
- 乳がんの診断と治療ガイドライン, 日本乳がん学会
- 光免疫療法に関する最新研究, 日本がん治療学会
- 浸潤性小葉癌の臨床と研究の進展, 日本乳がん研究会
- 乳がんの放射線治療, 日本放射線腫瘍学会
- 乳がんの薬剤治療とその進展, 日本薬学会

【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
がん治療をお考えの患者様やご家族、知人の方々へ癌に関する情報を掲載しております。
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