肺がんの再発転移と光免疫療法の詳細解説

肺がんの再発転移に関する詳細解説

肺がんは、多くの方が罹患するがんの一つとして知られています。
一度治療を受けた後も、再発転移のリスクが常に伴います。
この記事では、肺がんの再発転移のメカニズムやリスク要因、そして光免疫療法という治療法について、より詳しく解説していきます。

再発転移のメカニズム

肺がんの再発転移は、初回の治療後にがん細胞が残存し、それが増殖・拡散することで起こります。
初回の治療でがん細胞を完全に取り除くことが難しいため、一部が体内に残ってしまうことが主な原因となります。
また、がん細胞は高い適応能力を持っており、治療に対する耐性を持つことがあります。
このため、同じ治療法が再発転移には効果を示さないことも考えられます。

再発転移のリスク要因

再発転移のリスクは、初回のがんの大きさや進行度、治療方法によって異なります。
初回の治療の際にがんの周辺組織を十分に取り除けなかった場合、再発のリスクが高まることが知られています。
また、生活習慣や遺伝的要因、体の免疫状態なども再発のリスクを高める要因として考えられます。
特に、喫煙や過度なアルコール摂取、不規則な生活習慣は再発リスクを増加させる可能性があります。

肺がんの再発と転移リスク

肺がんは日本人のがん死因第1位であり、初回治療によって一時的に縮小や消失が見られても、一定の確率で再発や転移が生じます。再発は局所(同一肺葉・肺門リンパ節)に限らず、血行・リンパ行性により骨、脳、肝臓、副腎など遠隔臓器へ転移することもあります。

非小細胞肺がん(NSCLC)では術後再発率がステージ2で30〜50%、ステージ3で60〜70%とされており、特にEGFR変異やALK融合遺伝子陽性の腫瘍では分子標的治療に対する耐性変異による再発も問題となっています。

肺がん再発時の進行様式と症状

再発・転移肺がんの進行様式は多様であり、以下のような遠隔転移先ごとに異なる症状が現れます。

  • 骨転移:脊椎・肋骨などに生じ、激しい痛みや病的骨折、麻痺の原因になります。
  • 脳転移:頭痛、吐き気、視覚異常、けいれん、認知障害などを引き起こし、重篤な場合は意識障害にも至ります。
  • 肝転移:肝腫大、右季肋部痛、黄疸、食欲低下などが見られます。
  • 悪性胸水:がん細胞が胸膜に播種することで、胸水貯留と呼吸困難を招きます。

これらの症状は患者のQOLを著しく損ない、がん治療において疼痛や症状緩和の重要性が増しています。

現代の再発肺がん治療の選択肢

再発肺がんの治療では、以下のようにがんの遺伝子プロファイルや既往治療歴、パフォーマンスステータス(PS)に基づいて治療方針が決定されます。

分子標的治療

EGFR変異(Exon19欠失、L858Rなど)陽性の場合、オシメルチニブ(タグリッソ)が第一選択となり、耐性変異(T790Mなど)への対応も進んでいます。ALK融合陽性にはアレクチニブやロルラチニブが有効です。

免疫チェックポイント阻害剤

PD-L1発現が高い腫瘍にはペムブロリズマブ(キイトルーダ)単独療法や、アテゾリズマブを含む化学療法併用が行われています。MSI-HやTMB高値のケースでは免疫療法の奏効率が上昇します。

化学療法

非遺伝子変異型・免疫療法抵抗性の再発例では、プラチナ製剤(シスプラチンやカルボプラチン)とペメトレキセド、ドセタキセルなどの併用療法が中心です。

しかし、これらの治療には副作用(好中球減少、倦怠感、食欲不振など)や通院負担が伴うことが多く、特に高齢者や既往疾患のある患者では治療継続が困難な場合もあります。

QOL維持の重要性と緩和ケアの役割

再発肺がんでは「延命」だけでなく「生活の質(QOL)」をどう保つかが大きな課題です。強い痛み、呼吸困難、不眠、不安などは患者本人だけでなく家族にも影響を及ぼします。

そのため、治療の早い段階から緩和ケアチーム(医師、看護師、薬剤師、精神科医、栄養士など)が介入し、以下のような支援を提供します。

  • 疼痛管理(オピオイド、神経ブロック)
  • 呼吸補助(酸素療法、胸水穿刺)
  • 心理ケア・睡眠支援
  • 在宅医療やホスピスの導入支援

治療方針を患者と家族と共に決定する「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」も重視されるようになっています。

光免疫療法:再発肺がんへの新たな選択肢

再発肺がんの自由診療オプションとして注目されているのが光免疫療法(Photoimmunotherapy)です。

この治療法は、がん細胞に集中的に取り込まれる薬剤(ICGリポソームなど)を点滴投与した後、近赤外線レーザーを腫瘍に照射することで、がん細胞を破壊します。

光免疫療法の特徴

  • 正常細胞を傷つけず、がん細胞を選択的に破壊
  • 副作用が少なく、外来通院で施行可能
  • 免疫系を刺激し、転移巣にも波及効果が期待される
  • 標準治療との併用が可能(化学療法・免疫療法との並行)

当院では週1回の照射を6回(1クール)とする治療プロトコルを採用しており、CTC除去(循環腫瘍細胞)療法と組み合わせることで再発予防を強化しています。

再発・転移がんで標準治療が困難な方、QOLを重視しながら治療を受けたい方に選ばれています。

まとめと今後の展望

再発肺がんは依然として予後が厳しい病態ですが、分子標的薬・免疫療法の進歩により、個別化治療が進んでいます。さらに、光免疫療法の登場によって、「がんを狙い撃つ」新しいアプローチが実現しつつあります。

治療の選択肢が増える中で、患者様の希望やQOLを尊重した治療計画を立てることが極めて重要です。当院では再発肺がんへの光免疫療法の詳細なご相談を受け付けており、セカンドオピニオンとしてもご活用いただけます。

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