手遅れと言われても「進行した大腸がんのための現代における治療の選択肢」

手遅れと言われても「進行した大腸がんのための現代における治療の選択肢」

進行した大腸がんとは

進行した大腸がんとは、主にステージⅣ(遠隔転移あり)の状態で、がんが大腸壁を越えてリンパ節や遠隔臓器(肝臓・肺・腹膜・骨・脳など)に広がっている段階を指します。
大腸がん診断時の約20〜25%が既にステージⅣであるともいわれています。
そして、医療現場で「手遅れ」と言われるのは、以下の状態を指すことが多いです

 ●がんが多臓器に広く転移し、全身性疾患となっている
 ●根治的手術が不可能
 ●複数回の化学療法・標的薬・免疫療法でも進行を抑えられない(治療抵抗性)
 ●全身状態(PS 3〜4)で強力な治療に耐えられない
 ●悪液質が進行し、体重・筋肉が急激に減少している

かつてはこれらの状態で生存期間が数ヶ月とされ「手遅れ」と呼ばれていましたが、現代では違ってきています。
個別化治療、積極的な局所治療、免疫療法の飛躍的進歩、そして当院の光免疫療法などの新たな治療などによって、「手遅れ」と言われた患者様でも縮小効果・症状緩和が得られ、半年〜数年単位の延命やQOL向上が現実的に期待できるようになりました
そのため、「手遅れ」は過去の言葉になりつつあり、現在は「治療選択肢が限られるが、まだ諦める段階ではない」という状態に変わってきています

症状と診断

進行大腸がんの主な症状としては、腹痛・腹部膨満、体重減少、食欲不振、便通異常、血便、貧血、黄疸(肝転移)、息切れ(肺転移)、骨痛(骨転移)などが挙げられます。
また、診断は大腸内視鏡+生検、CT/MRI/PET-CT、腫瘍マーカー(CEA・CA19-9)、NGSによる遺伝子検査などで行われることが一般的です。

現代の治療選択肢

進行大腸がんの治療は、がんの分子特性(RAS/BRAF変異、MSI状態、HER2発現など)と患者様の全身状態に基づき個別化されます。
主な治療選択肢は以下の通りです。

●化学療法
 ・第一選択:FOLFOX/CAPOX + ベバシズマブ、FOLFIRI + セツキシマブ(RAS野生型)。
 ・第三選択以降:トリフルリジン・チピラシル + ベバシズマブ、レゴラフェニブ。

●分子標的療法
 ・BRAF V600E変異(5〜10%):エンコラフェニブ + セツキシマブ。
 ・KRAS G12C変異(3〜4%):スロタシブ/アダグラシブ + 抗EGFR抗体。
 ・HER2陽性(3〜5%):トラスツズマブ デルクステカン。

●免疫療法
 ・MSI-H/dMMR(5〜15%):ペムブロリズマブ単剤。
 ・TMB-High例:ニボルマブ + イピリムマブ。

●局所療法
 ・限局性肝・肺転移:切除/RFA/SBRT/HAI(肝動脈注入)ポンプ。
 ・腹膜播種:HIPEC(加温腹腔内化学療法)。

これらの治療は副作用管理を伴い、モニタリングで効果評価します。

選択肢としての光免疫療法

当院の光免疫療法は、進行大腸がんの治療選択肢として適応可能です。
この治療法は、光療法と免疫療法を組み合わせた先進医療です。
がん細胞に選択的に集積する光感受性物質を点滴で投与した後、特定の波長のレーザー光を照射することで、活性酸素を発生させがん細胞を特異的に破壊します。
正常細胞への影響を最小限に抑え、がん細胞の抗原放出を促進して免疫応答を活性化する点が特徴です。

設立以来6年にわたる豊富な治療実績を基に、患者様の状態に合わせた幅広い治療パターンを展開しています。
がんの部位、大きさ、個数、場所を詳細に評価し、最適な薬剤、機器、照射時間、照射方法を選択します。
標準治療との併用も可能であり、相乗効果を期待したアプローチも取り入れています。
副作用は髪の抜け毛や重い全身症状がなく、日常生活を続けながら治療を受けられるため、高齢者や転移がん・末期がんの患者様に適しています。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認いただけます。

サポートとケア

進行大腸がんの治療では、身体的・精神的サポートが不可欠となります。
栄養療法、痛み管理(オピオイド)、心理カウンセリング、緩和ケアチームの介入でQOLを維持します。

まとめ

進行した大腸がんは「手遅れ」とされがちですが、現代の個別化治療と当院の光免疫療法により、生存延長とQOL向上の可能性が十分にあります
定期健診で早期発見を心がけ、診断時はセカンドオピニオンを活用してください。
患者様の状況に寄り添った最適な選択肢を共に探りましょう。
光免疫療法に関する疑問や大腸がんへの適用など、何でもお気軽にご相談ください。

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