目次
肺がんとリンパ節転移の関係性
リンパ節転移の重要性と進行ステージの基準
肺がんでは、腫瘍細胞が原発巣から離れてリンパ管を介し、近傍あるいは遠隔のリンパ節に転移することがあります。
縦隔リンパ節や鎖骨上窩リンパ節への転移は、ステージ分類上ステージ3または4とされ、特に遠隔リンパ節転移(M1b/c)はステージ4に分類されます。
リンパ節転移は治療方針や予後に大きく影響し、PET-CTや超音波内視鏡下針生検(EBUS-TBNA)などでの精密評価が不可欠です。
ステージ4肺がんにおけるリンパ節転移の症状と臨床的意義
転移による症状と局所圧迫の影響
ステージ4の肺がんにおいてリンパ節転移がある場合、症状は転移部位により異なります。
縦隔リンパ節の腫大では気管・気管支の圧迫による咳や呼吸困難、反回神経麻痺による嗄声、食道圧迫による嚥下障害などが起こることがあります。
鎖骨上窩や頸部リンパ節の腫大が外観や触診で明らかになる場合、進行度の高さを示す重要な所見となります。こうした症状が出現する前の早期発見が、治療成績を左右します。
ステージ4に対する標準的治療戦略
分子標的治療と免疫チェックポイント阻害薬
近年の肺がん治療は、遺伝子変異に応じた個別化医療が進展しています。
EGFR変異、ALK融合遺伝子、ROS1、BRAF、MET、RET、NTRKなどのドライバー遺伝子が確認された場合、それに対応する分子標的薬が第一選択となります。
非小細胞肺がんで遺伝子異常がない場合、PD-L1発現率に応じて免疫チェックポイント阻害薬(ペムブロリズマブなど)が使用されます。
転移リンパ節の縮小や症状改善も期待でき、治療効果の評価には画像診断と腫瘍マーカーが用いられます。
化学療法の役割と併用療法
従来の化学療法も依然として重要な選択肢です。
プラチナ製剤(シスプラチン・カルボプラチン)とペメトレキセドやドセタキセルを組み合わせたレジメンが標準治療とされます。
分子標的薬や免疫療法との併用により、長期生存率の改善が報告されており、リンパ節への転移も全身療法の対象として扱われます。
QOL維持と緩和ケアの重要性
リンパ節転移による局所症状への対応
リンパ節転移が気道圧迫や嚥下困難を引き起こす場合、緩和的放射線療法が適応となることがあります。
また、疼痛管理や栄養サポート、呼吸リハビリなども重要で、早期の緩和ケアチーム介入が推奨されます。
抗がん剤治療と並行して、生活の質(QOL)を損なわない支援が治療継続の鍵となります。
光免疫療法:新たな選択肢としての可能性
光免疫療法の仕組みと対象
当院で提供する光免疫療法は、自由診療にて実施される次世代がん治療です。
ICGをリポソーム化し、EPR効果で腫瘍選択的に集積したのち、近赤外線レーザー照射により活性酸素を発生させ、がん細胞のアポトーシスを誘導します。
光免疫療法は局所病変への選択的作用が期待され、リンパ節に限局した転移や、他治療と併用可能な症例において治療効果と副作用軽減を両立できる可能性があります。
他治療との併用と副作用の少なさ
治療は外来で完結可能であり、副作用は軽度の発赤や倦怠感にとどまることが多いです。
分子標的薬や免疫療法、抗がん剤との併用も可能で、再発抑制や局所コントロール強化のために活用されています。
まとめと今後の展望
リンパ節転移を伴うステージ4肺がんは、全身治療を中心としながら、個々の病状に応じたアプローチが必要です。
分子標的治療や免疫療法、緩和ケアに加えて、光免疫療法のような先進治療が選択肢として広がりを見せています。
当院では、患者様一人ひとりのQOLを尊重しつつ、最適な治療方針を多職種チームで検討し、個別化されたがん治療をサポートしております。
ステージ4肺がんのリンパ節転移に関するご相談やセカンドオピニオンは、お気軽にお問い合わせください。

【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
がん治療をお考えの患者様やご家族、知人の方々へ癌に関する情報を掲載しております。
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