肺がんの腹膜播種(ステージ4 )に関する治療の選択肢

1. 肺がん(ステージ4)とは

肺がんは、日本においてがん死亡率が最も高い疾患の一つです。
肺がんの進行度はステージ1からステージ4まで分類されており、ステージ4はがんが遠隔転移している状態を指します。
転移はリンパ節や他の臓器(脳、肝臓、骨など)に及ぶことがあり、治療の選択肢は限られてきます。

2. 腹膜播種とは

腹膜播種(ふくまくはしゅ)とは、がん細胞が腹膜(お腹の内側を覆う膜)に広がってしまう状態を指します。
一般的に、腹膜播種は胃がんや大腸がんなどの消化器がんで発生することが多いですが、肺がんが腹膜播種を起こすこともあります。

腹膜播種の特徴
がん細胞が腹膜全体に広がるため、手術で完全に取り除くことが難しい。
腹水が溜まりやすくなり、腹部の膨満感や食欲不振、体重減少などの症状が現れる。
症状が進行すると、腸閉塞を引き起こす可能性がある。

3. 標準治療の難しさ

肺がんの標準治療には以下の選択肢があります。

標準治療の種類 適応
手術 早期の肺がんに適応
放射線治療 局所的ながんに適応
化学療法 抗がん剤治療
分子標的治療
免疫チェックポイント阻害薬 オプジーボなど

しかし、ステージ4かつ腹膜播種がある場合、標準治療の効果が限定的になる可能性が高いです。

標準治療の課題 理由
① 手術が困難 腹膜全体にがん細胞が広がっているため、手術で完全に除去することはほぼ不可能です。
② 放射線治療の適応が難しい 腹膜播種のように広範囲にがんが広がる場合、ピンポイントで治療する放射線治療の効果が限定的になります。
③ 化学療法の効果が低いことがある 腹膜播種の場合、血流が乏しい腹膜に抗がん剤が届きにくいため、十分な効果が得られないことがあります。
④ 免疫チェックポイント阻害薬の効果に個人差がある PD-L1(免疫関連のたんぱく質)の発現状況によって、効果が異なります。

4. 治療が難しい方の選択肢「光免疫療法」

光免疫療法は、がん細胞に選択的に集まる薬剤(光感受性物質)を投与し、特定の波長の光を照射することでがん細胞を破壊する治療です。
この治療は、正常細胞への影響が少なく、副作用が比較的少ないという特徴があります。

光免疫療法が注目される理由
標準治療が困難な進行がんの方にも適応できる可能性がある
ピンポイントでがん細胞を狙える
正常細胞を傷つけにくい
副作用が比較的軽度

腹膜播種が進行すると腹水が溜まりやすくなり、腹部の膨満感や食欲不振、体重減少などの症状が現れ、日常生活に大きな影響を与える可能性があります。

光免疫療法は、がん細胞に選択的に作用し、周囲の正常組織への影響が少ないという特徴があります。
腹水がある状態でも治療が可能な場合があり、標準治療が困難な患者様にとって、選択肢となる可能性があります。
手術が困難な場合や、抗がん剤治療の副作用が問題となるケースでも検討されます。

ただし、すべての患者様に適用できるわけではなく、病状に応じた慎重な判断が必要です。
適応条件や期待できる効果については、医師と十分に相談し、ご自身の体調や生活の質を考慮しながら治療を選択することが重要です。

当院では、患者様一人ひとりに合った治療方法を提案し、負担を抑えながら光免疫療法を検討することが可能です。
ご不安な点がありましたら、お気軽にご相談ください。
以下より当院の光免疫療法に関してご確認頂けます。

5. まとめ

肺がん(ステージ4)で腹膜播種がある場合、標準治療の適応が難しくなることが多いです。
手術や放射線治療が困難なことに加え、化学療法や免疫療法の効果も十分に得られない場合があるため、治療選択肢が限られてきます。

このような場合に、光免疫療法のような治療法が選択肢として考えられることがあります。
治療法を検討する際には、主治医とよく相談し、ご自身の状態に合った治療方針を決めることが大切です。

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