進行して発見されやすい卵巣がん
卵巣は、子宮の両側にある器官で、骨盤の内側に位置します。
卵巣がんとは、この卵巣に発生する悪性腫瘍のことであり、発生した場所によって上皮性腫瘍、胚細胞性腫瘍、性索間質性腫瘍などに分類されます。
進行しても明確な自覚症状が無いがんとして知られており、発見時には約半数がステージⅢ以降の進行がんであるともいわれています。
予後が悪い傾向にあるがんであり、ステージⅣまで進行すると5年生存率は約27%と低くなります。
この記事では、余命宣告を受けた卵巣がんの診断や治療法などを解説します。
余命宣告を受けた卵巣がんの症状
余命宣告を受けるということは、卵巣がんが末期まで進行してる状態となります。
末期まで進行しても特有の症状が出ることは少なく、腹部の圧迫感や頻尿などを感じたりする程度のこともあります。
しかし、末期まで進行すると他の臓器にまで転移しているため、転移先の臓器で症状が引き起こされる可能性があります。
卵巣がんは、肺や肝臓、骨などに転移しやすい特徴がありますが、肺に転移した場合は呼吸困難、骨に転移した場合は骨折といった症状が出やすくなります。
余命宣告を受けた卵巣がんの診断
卵巣にできた腫瘍は、良性と悪性の鑑別が困難なため、様々な検査によって総合的に判断されます。
超音波検査、CT、MRIなどの画像検査、腫瘍マーカー検査などによって、がんの大きさや進行度、転移の有無などが判定されます。
しかし、診察や検査だけでは正確な判断ができないため、初回手術によって摘出した腫瘍の病理検査を行い、進行度や組織型が確定診断されます。
余命宣告を受けた卵巣がんの治療とは
末期の状態であっても、卵巣がんの治療は手術と化学療法の複合治療が基本となります。
余命宣告を受けるまで進行した場合、手術によって全てのがんを摘出することは不可能となります。
手術を受けられる体力であれば可能な限りがんを取り除き、残った腫瘍に対しては化学療法によってがんを消失させたり再発を防止します。
手術が適応できない患者様に対しては、化学療法を中心として治療を進めていきます。
また、転移した臓器の症状を緩和する目的や、再発した場合に放射線療法が行われることもあります。
余命宣告を受けた場合の心理的影響
余命宣告を受けるという経験は、患者様にとって極めてストレスの多い出来事です。
不安、恐怖、悲しみ、怒りなど、さまざまな感情が交錯し、精神的なサポートが必要不可欠となります。
患者様は自身の状況を理解し、治療選択肢について医療チームと密接に協力していくことが求められます。
治療選択肢としての光免疫療法
光免疫療法は、特定の薬剤と光のエネルギーを利用してがん細胞を破壊する治療法です。
この方法は、薬剤ががん細胞に集積した後、特定の波長の光を照射することで活性酸素を生成し、がん細胞を選択的に死滅させます。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
この治療法は、正常な細胞への影響が少ないという利点があります。
光免疫療法は、特に他の治療法が効果を示さない末期がん患者様にとっても選択肢となる可能性があります。
卵巣がんの末期状態についても適用できる可能性があります。
光免疫療法の治療プロセス
治療を受ける患者様は、まず光感受性薬剤を体内に投与されます。
その後、薬剤ががん細胞に集積したことを確認してから、光線を照射します。
この光が薬剤と反応し、がん細胞を攻撃する活性酸素を生成することで、がん細胞を死滅させることができます。
卵巣がん末期の予後とケア
卵巣がんは再発しやすいがんであり、画像検査によってがんが見えなくなったとしても数年で再発することが多々あります。
特に進行がん(Ⅲ~Ⅳ期)では、2年以内に約50%、5年以内に約70%が再発するといわれています。
卵巣がんが再発すると、完治を目指すことが困難となり生存期間もより短くなるため、注意が必要となります。
また、がんが全身に転移することで、激しい痛みなどの重篤な症状に悩まされてしまいます。
そのような苦痛を和らげるために、緩和ケアも積極的に行われます。
特に余命宣告を受けた患者様は、身体的・精神的な苦痛が大きいため、緩和ケアの専門家の支援は非常に重要といえます。
少しでも生活の質の維持や向上を図り、末期がんにおいても最期まで自分らしい生活を送れるようにします。
まとめ
卵巣がんは自覚症状が少なく、発見時には進行がんとなっていることも多いです。
余命宣告を受けた場合でも、治療は手術と化学療法(抗がん剤)の複合治療が基本となります。
標準治療では効果を示さない状態でも、光免疫療法を適用できる可能性があります。
余命宣告を受けた際の身体的・精神的苦痛は深刻であり、適切なサポートと情報提供が必要不可欠となります。
当院では、患者様一人ひとりに合わせた治療計画を提案し、治療情報を提供しています。
卵巣がんと診断された患者様が、希望を持って治療に臨めるよう、全力でサポートしてまいります。

【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
がん治療をお考えの患者様やご家族、知人の方々へ癌に関する情報を掲載しております。
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