標準治療終了と宣告された膵臓がんについて光免疫療法の可能性
膵臓がんは、日本で死亡率の高い消化器がんの一つで、主に喫煙、慢性膵炎、糖尿病、遺伝的要因などがリスクとなります。
初期には症状がほとんど出ないため、診断時にすでに進行した状態(ステージIV)であることが多く、治療を重ねた末に「標準治療終了」と宣告されるケースが少なくありません。
しかし、このような状況でも決して希望を失う必要はありません。
膵臓がんの「標準治療終了」とはどのような状態か?
「標準治療終了」とは、日本膵臓学会のガイドラインで推奨される治療(化学療法、分子標的薬、免疫療法など)が、病勢の進行、耐性獲得、副作用の蓄積により継続不可能と判断された状態を意味します。
がんの増大が抑えられず、新たな治療ラインがガイドライン上存在しない、または患者様の全身状態(PS)が悪化して適用できない場合に宣告され、余命が数ヶ月程度と予測されることが一般的です。
緩和ケア中心への移行が勧められますが、これは「現在の標準治療の範囲内では限界」という意味に過ぎず、絶対的な終わりではありません。
個々の体調やがんの特性、先進治療の登場により、予後は大きく変わる可能性があります。
特に膵臓がんステージIVは予後が非常に厳しく、5年生存率は1~5%程度と極めて低く、診断後の中央生存期間(中央値)は3~6ヶ月前後と報告されています。
多くの患者様が短期間で病状が急速に悪化するため、早期からの積極的な対応が重要となります。
進行した膵臓がんの症状と現実
ステージIVの膵臓がんでは、腫瘍の増大と転移により深刻な症状が現れます。
主な症状として以下が挙げられます。
●上腹部・背部痛: 腫瘍の圧迫や神経浸潤による。
●黄疸・皮膚のかゆみ: 胆管閉塞による。
●食欲不振・体重減少: 消化酵素不足と悪液質。
●腹部膨満感・腹水: 腹膜播種や門脈圧亢進。
●倦怠感・発熱: 全身状態の悪化。
●転移先症状: 肝転移(黄疸増強)、肺転移(呼吸困難)、骨転移(骨痛)。
これらの症状は急速に悪化し、日常生活を大きく制限します。
発見が遅れる主な理由として、初期の軽い腹痛や消化不良を「胃もたれ」などと見過ごすことです。
そのため、定期的な超音波やCT検査が早期発見に不可欠となります。
標準治療の選択とその限界
進行した膵臓がんの標準治療は、主に全身薬物療法を中心とします。
根治的手術は原則適応外ですが、以下の選択肢が検討されます。
●化学療法: FOLFIRINOX(多剤併用)やゲムシタビン+ナブパクリタキセルが第一選択。腫瘍縮小と生存延長(数ヶ月程度)が期待されますが、副作用(吐き気、下痢、骨髄抑制、末梢神経障害)が強く、高齢者や体力低下例では継続が困難です。
●分子標的薬・免疫療法: MSI-HighやTMB-Highの場合に免疫チェックポイント阻害薬が適応されますが、膵臓がんでは該当例が少なく、反応率も限定的です。
●放射線療法: 局所症状(痛み、黄疸)の緩和目的で使用されますが、全身転移には効果が限られます。
●緩和ケア: 疼痛コントロール、栄養管理、精神サポートを並行します。
これらの治療は進行を遅らせるものの、根治は難しく、耐性や副作用が大きな壁となります。
特に高齢者や肝機能低下例では治療選択肢が狭まる傾向にあります。
光免疫療法の可能性
標準治療終了と宣告された進行した膵臓がんに対して、当院が提供しているのが光免疫療法です。
この治療は、標準治療の限界を補うアプローチで、近赤外線光免疫療法の原理に基づいています。
光免疫療法の主な利点として、以下が挙げられます。
・副作用が極めて少ない(軽い発熱や疼痛程度)ため、標準治療の副作用に苦しむ患者様でも受けやすい。
・肝機能や全身状態が悪い場合でも安全に施行でき、腹膜播種や肝転移にも有効。
・繰り返し治療が可能で、QOLの向上(痛み軽減、食欲回復、体重維持)が期待できる。
・化学療法や免疫療法との併用で相乗効果が得られる可能性がある。
当院では、患者様の詳細な状態評価を行い、光免疫療法の適応を慎重に判断します。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認いただけます。
総括
標準治療終了と宣告された膵臓がんでも、予後が非常に厳しい中でも諦めるのはまだ早いです。
光免疫療法のような先進医療により、生存期間の延長と生活の質の向上が十分に期待できます。
重要なのは、最新かつ正確な情報を基に医師と相談しながら最適な道を選ぶことです。
当院は、患者様とご家族の「まだ生きたい」という想いに全力で寄り添います。
膵臓がんの標準治療が終了した患者様でも、当院まで一度ご相談ください。

【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
がん治療をお考えの患者様やご家族、知人の方々へ癌に関する情報を掲載しております。
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