症状
症状 |
詳細な説明 |
異常な出血 |
- 期間外の出血: 通常の生理周期外におりものや出血が見られることがあります。これは子宮頸がんに伴う一般的な症状です。
- 性交時の出血: 性行為の際に出血が起こることがあります。これはがんが組織に進行し、血管に影響を与えるためです。
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腰痛 |
- 腰や骨盤の痛み: がんが進行すると、周辺の組織や神経に影響を与え、腰や骨盤に痛みが生じることがあります。これはしばしば慢性的で重篤な症状となります。
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排尿や排便の変化 |
- 膀胱や直腸への影響: がんが進行すると、周囲の組織に圧迫がかかり、膀胱や直腸に影響を与えることがあります。これにより、排尿や排便に関する問題が生じる可能性があります。頻繁な尿意や便秘が見られることがあります。
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体重減少や全身の倦怠感 |
- 全身への影響: がんが進行すると、体に対する全身的な影響が顕著になります。患者は体重減少や慢性的な倦怠感を経験することがあります。これはがんの代謝影響や免疫応答によるものです。
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診断
診断 |
詳細な説明 |
生検(組織検査) |
- 子宮頸生検の種類: 異常な部位から採取された組織を詳細に調べ、がんの有無やその性質を確定するために生検が行われます。
- コロポスコピー: 特殊な顕微鏡で子宮頸を拡大して観察し、異常な部位から組織を採取する手法です。異常な細胞の有無やがんの進行度を評価します。
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画像検査 |
- MRI(磁気共鳴画像): 子宮頸周囲の組織やリンパ節の拡大を確認するために使用されます。がんの位置や大きさ、周辺組織への影響を視覚化します。
- CTスキャン(コンピュータ断層撮影): がんの広がりをより詳細に評価し、周辺組織やリンパ節への影響を調査します。
- 超音波検査: 子宮やその周辺組織の形状や大きさを詳しく調べるために使用されます。
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リンパ節生検 |
- リンパ節の採取: がんがリンパ節に拡がっている可能性がある場合、手術中にリンパ節生検が行われることがあります。これによりがんの進行度が確認されます。
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PETスキャン |
- がんの代謝活性を評価: がん細胞が活発に代謝するため、PETスキャンががんの位置や転移の可能性をより敏感に検出するのに役立ちます。
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血液検査 |
- 腫瘍マーカーの検査: 特定の腫瘍マーカーのレベルを調査することで、がんの進行や治療効果をモニターすることができます。
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治療法
治療法 |
説明 |
手術 |
- 子宮摘出(子宮全摘): がんが子宮の中に限局している場合、子宮摘出手術が行われることがあります。これによりがんの根治が試みられます。
- リンパ節の摘出: がんがリンパ節に拡がっている可能性がある場合、周辺のリンパ節も摘出されることがあります。これによりがんの拡がりを制御し、再発のリスクを低減させることが目指されます。
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放射線療法 |
- 外部照射: がん細胞を破壊するために外部から高エネルギーの放射線が照射されます。子宮頸がんにおいては主に腫瘍部位やその周辺に焦点を当てます。
- 内部照射(ブラキセラピー): 子宮内に放射線源を挿入することで、がん細胞に直接照射します。これにより局所的に高い放射線量を確保し、効果的にがんを治療します。
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化学療法 |
- 抗がん剤の投与: 化学療法は血液を介してがん細胞を全身的に攻撃する治療法です。ステージ3の子宮頸がんにおいては、通常、放射線療法と併用されることがあります(放射線増感剤としての効果も期待されます)。
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併用療法 |
- 放射線と化学療法の同時併用(CCRT): 放射線療法と化学療法を同時に行うことで相乗効果が期待され、がんの制御や治癒率の向上が見込まれます。
- 補助的な手術や治療法: がんの進行度や患者の個別の状態により、他の手術や治療法が併用されることがあります。
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光免疫療法
光免疫療法は、特定の薬剤と光を組み合わせてがん細胞を攻撃する治療法です。
薬剤はがん細胞に選択的に集積し、その後特定の波長の光を照射することで、がん細胞を破壊する仕組みとなっています。
この治療法は、副作用が少なく、患者様の負担を軽減することが期待されています。
光免疫療法は、他の治療法と組み合わせて使用されることもあり、相乗効果が期待出来ます。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
2021.11.05
光免疫療法の適応がん部位は以下をご参考ください。
肺がん、...
予後
予後要因 |
説明 |
治療の成功と効果 |
- 手術の成果: 子宮摘出やリンパ節の摘出などの手術の成功は重要です。手術が完全にがんを除去できれば、治療の成功が期待されます。
- 放射線療法と化学療法の影響: 放射線療法や化学療法ががん細胞を効果的に破壊することで、予後が向上する可能性があります。
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がんの生物学的特性 |
- がんの種類と進行度: 異なるがんの種類や進行度により、治療への反応や予後が異なります。特にステージ3のがんは進行がんであるため、治療が難しくなることがあります。
- 腫瘍の分子特性: がんの分子特性や遺伝子異常は治療効果や再発のリスクに影響を与える可能性があります。
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患者の全体的な健康状態 |
- 合併症や共存疾患: がん治療に伴う合併症や患者がもつ他の健康上の問題は予後に影響を与える可能性があります。
- 免疫系の状態: 患者の免疫応答ががんに対してどれだけ効果的かは、治療後の再発リスクに影響を与える可能性があります。
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治療後の経過観察 |
- 検査とフォローアップ: 治療後は定期的な検査やフォローアップが必要です。これにより再発や合併症の早期発見が可能となり、適切な対応が取られます。
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精神的なサポート |
- 精神的な健康: がんとの闘病は精神的な健康に大きな影響を与えることがあります。適切なサポートや心理的なケアが予後に寄与します。
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【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
がん治療をお考えの患者様やご家族、知人の方々へ癌に関する情報を掲載しております。
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