光免疫療法は、がん細胞への直接的なアプローチを目指すと同時に、免疫機能に働きかける治療法です。
光に反応する薬剤(ICGリポソーム)を点滴で投与し、がん細胞に集積した薬剤に近赤外線を照射することで、がん細胞への作用を目指します。
さらに、薬剤ががん細胞に集まりやすい性質を活かし、照射によって生じる反応(活性酸素の発生など)を通じて、がん細胞を内側から攻撃します。
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前立腺がんステージ3と聞くと、「前立腺の外に広がっているのか」「手術や放射線治療で治る可能性はあるのか」「ステージ4と何が違うのか」と不安になる方は少なくありません。ステージ3は、がんが前立腺の被膜を越えて周囲へ広がっている、または精のうなど近くの組織に及んでいる状態を含みます。
一方で、ステージ3はリンパ節転移や遠隔転移を含むステージ4とは異なり、根治を目指した治療を検討することがあります。治療方針は、がんの広がり、PSA値、グリーソンスコアやGrade Group、年齢、持病、排尿機能、本人の希望を合わせて決めます。この記事では、前立腺がんステージ3の状態、症状、検査、治療法、予後を整理します。
前立腺がんステージ3とはどのような状態か

前立腺がんステージ3は、がんが前立腺内だけにとどまらず、前立腺の外側や近くの組織へ広がっている局所進行の段階として考えます。リンパ節転移や骨などへの遠隔転移が確認されるステージ4とは区別されますが、前立腺内にとどまるステージ1・2よりも再発リスクを意識した治療が必要になります。ただし、がんが前立腺内にとどまっている場合でも、PSA値が高い、または悪性度が高い(グリーソンスコアやGrade Groupが高い)ときはステージ3に分類されることがあります。
前立腺の外へ広がっている局所進行がん
ステージ3では、がんが前立腺の被膜を越えて周囲に広がる、または精のうへ及ぶ状態が含まれます。これは「局所進行」と呼ばれることがあり、前立腺周囲にがんが広がっているものの、離れた臓器への転移が確認されていない段階として理解します。
局所進行という言葉は重く聞こえますが、治療の選択肢がなくなるという意味ではありません。手術、放射線治療、内分泌療法などを病状に応じて組み合わせ、根治や再発リスクの低下を目指すことがあります。
ステージ2やステージ4との違い
ステージ2は、基本的にがんが前立腺内にとどまっている段階です。ステージ3は、前立腺の外や近くの組織へ広がっている段階です。ステージ4は、リンパ節転移や骨、肺、肝臓などへの遠隔転移を含む段階です。
この違いは治療方針に関わります。ステージ3では、前立腺周囲を含めた局所治療をどう行うか、内分泌療法をどのように組み合わせるか、治療後の再発リスクをどう下げるかが重要になります。ステージ全体の考え方は、前立腺がんのステージに関する解説も参考になります。
PSA値やグリーソンスコアも治療方針に関わる
前立腺がんでは、ステージだけで治療が決まるわけではありません。PSA値、グリーソンスコア、Grade Group、生検でがんが見つかった本数、MRIでの広がりなどを組み合わせて、再発リスクや治療の積極性を判断します。
同じステージ3でも、がんの悪性度が高い場合、PSA値が高い場合、前立腺外への広がりが大きい場合では、治療の組み合わせや治療後の経過観察の考え方が変わります。診察では「ステージ3の中で自分はどのようなリスクなのか」を確認すると、方針を理解しやすくなります。
前立腺がんステージ3で現れる症状

前立腺がんステージ3でも、症状がはっきりしないことがあります。前立腺がんは比較的ゆっくり進行することがあり、検診やPSA検査、別の目的で受けた検査をきっかけに見つかる場合もあります。症状の有無だけで進行度を判断しないことが大切です。
自覚症状がはっきりしないこともある
ステージ3であっても、初めから強い症状が出るとは限りません。がんが前立腺の外へ広がっていても、排尿や痛みに大きな変化がない方もいます。そのため、症状がないから進行していない、症状があるから必ずステージ3以上という判断はできません。
前立腺がんの進行度は、PSA値、直腸診、生検、MRI、CT、骨シンチグラフィなどを組み合わせて評価します。気になる症状が少なくても、検査結果の意味を主治医に確認し、今後の治療や経過観察の方針を整理しましょう。
排尿症状や血尿がみられる場合がある
前立腺がんでは、尿が出にくい、尿の回数が多い、夜間にトイレへ起きる、残尿感がある、血尿が出るといった症状がみられることがあります。ただし、これらの症状は前立腺肥大症や前立腺炎、尿路感染などでも起こります。
排尿症状がある場合は、がんの影響なのか、別の前立腺疾患や尿路の問題なのかを確認する必要があります。症状の強さ、始まった時期、血尿の有無、発熱や痛みを伴うかをメモして受診すると、診察で説明しやすくなります。
痛みや体調変化だけで進行度は判断できない
腰痛、骨盤の痛み、だるさ、体重減少などがあると、がんの進行を心配する方もいます。しかし、これらの症状は筋骨格の病気、加齢、感染、貧血、薬の影響などでも起こります。症状だけでステージ3かどうか、またはステージ4へ進んだかを判断することはできません。
痛みが長く続く、急に悪化する、足のしびれや力の入りにくさを伴う、排尿や排便に急な異常がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。ステージ3と診断されたあとも、症状の変化は治療方針や追加検査を考える材料になります。
前立腺がんステージ3の検査と診断

前立腺がんステージ3の診断では、がんが前立腺周囲へどの程度広がっているか、リンパ節や骨などへの転移がないか、がんの悪性度はどの程度かを確認します。1つの検査だけで決めるのではなく、複数の情報を合わせて判断します。
MRIやCTで前立腺周囲への広がりを確認する
MRIは、前立腺内の病変や前立腺周囲への広がりを評価するために重要な検査です。前立腺の被膜を越えているか、精のうへ広がっているか、周囲の組織への影響があるかを確認します。CTは、リンパ節やほかの臓器の状態を確認するために用いられることがあります。
画像検査の結果は、手術が可能か、放射線治療の範囲をどう考えるか、内分泌療法を組み合わせるかといった治療方針に関わります。画像レポートの専門用語が難しい場合は、「前立腺の外へどの程度広がっているのか」を主治医に確認しましょう。
生検結果でがんの悪性度を確認する
前立腺生検では、採取した組織からがんの有無や悪性度を調べます。グリーソンスコアやGrade Groupは、がんの性質や再発リスクを考えるうえで重要な情報です。ステージ3では、局所の広がりだけでなく、がんの悪性度も治療の強さに関わります。
生検でがんが見つかった本数、左右どちらに多いか、悪性度がどの程度かなども参考になります。患者さん側は、「自分のグリーソンスコアは何か」「高リスクに当たるのか」「治療選択にどう影響するのか」を確認しておくとよいでしょう。
リンパ節転移や遠隔転移の有無を調べる
ステージ3とステージ4を分けるうえでは、リンパ節転移や遠隔転移の有無が重要です。CT、MRI、骨シンチグラフィ、PET検査などが、症状やPSA値、医療機関の方針に応じて検討されます。特に骨転移が疑われる場合は、骨の検査が重要になります。
検査で転移がないと判断されても、治療後の経過観察は必要です。PSA値の推移や画像検査の結果を見ながら、再発や転移の兆候がないかを確認します。検査の目的が「診断のため」なのか「治療後の確認のため」なのかを聞いておくと、結果を理解しやすくなります。
前立腺がんステージ3の治療法と予後

前立腺がんステージ3では、根治を目指す治療と再発リスクを下げる治療を組み合わせて考えることがあります。手術、放射線治療、内分泌療法のいずれを選ぶか、またどのように組み合わせるかは、一人ひとりの病状と生活背景によって異なります。
手術や放射線治療を中心に検討する
ステージ3では、前立腺全摘除術や放射線治療が検討されます。手術では前立腺を摘出し、必要に応じてリンパ節の評価を行います。放射線治療では、前立腺や周囲の範囲に照射し、病状に応じて内分泌療法を併用することがあります。
どちらの治療にも利点と副作用があります。手術では尿失禁や性機能への影響、放射線治療では排尿症状、直腸への影響、性機能への影響などが問題になることがあります。治療効果だけでなく、治療期間、通院回数、仕事や生活への影響も含めて相談しましょう。
内分泌療法を組み合わせることがある
前立腺がんは男性ホルモンの影響を受けて進行する性質があるため、ステージ3では内分泌療法を組み合わせることがあります。放射線治療と内分泌療法を併用したり、手術後の病理結果やPSAの推移に応じて追加治療を検討したりします。
内分泌療法では、ほてり、疲れやすさ、筋力低下、体重増加、骨密度低下、血糖や脂質への影響などが起こることがあります。副作用を我慢し続けるのではなく、生活で困っていることを医療者に伝え、対策を相談することが大切です。
予後は治療内容や再発リスクによって変わる
前立腺がんステージ3の予後は、前立腺外への広がりの程度、PSA値、グリーソンスコア、治療内容、治療後のPSAの下がり方、年齢や全身状態によって変わります。ステージ3という言葉だけで、自分の見通しを一律に判断することはできません。
治療後はPSA検査を中心に再発の有無を確認します。PSA値がどこまで下がるか、どの間隔で通院するか、追加治療を考える目安は何かを確認しておくと、治療後の不安を減らしやすくなります。生存率などの統計は参考になりますが、自分の状況にどう当てはまるかは主治医と確認しましょう。
まとめ:前立腺がんステージ3は根治と再発予防を考える段階
- 前立腺がんステージ3は、前立腺の外や精のうなど近くの組織へ広がる局所進行の段階です。
- ステージ2は前立腺内にとどまる段階、ステージ4はリンパ節転移や遠隔転移を含む段階です。
- 自覚症状が乏しいこともあり、症状だけで進行度を判断することはできません。
- MRI、CT、生検、PSA値などを組み合わせて、広がりや悪性度を確認します。
- 治療では手術、放射線治療、内分泌療法を病状に応じて組み合わせることがあります。
- 予後は再発リスクや治療後のPSA推移によって変わるため、継続的な経過観察が重要です。
前立腺がんステージ3は、前立腺の外へ広がっているため慎重な治療判断が必要ですが、遠隔転移を含むステージ4とは異なり、根治や再発予防を目指した治療を検討する段階です。ステージ名だけで判断せず、PSA値、悪性度、画像検査、全身状態、生活への影響を主治医と確認しながら、自分に合った治療方針を考えていきましょう。

【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
がん治療をお考えの患者様やご家族、知人の方々へ癌に関する情報を掲載しております。
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