余命宣告を受けた大腸がん「現代の治療における可能性」

余命宣告を受けた大腸がん「現代の治療における可能性」

余命宣告を受けた大腸がんとは

余命宣告を受けた大腸がんとは、主にステージⅣ(遠隔転移あり)の末期状態を指し、がんが大腸から肝臓、肺、腹膜、骨、脳などの遠隔臓器に広がり、根治が困難な段階です。
2025年現在、日本での大腸がん診断数は年間約15万件を超え、診断時の約20〜25%がすでにこの段階といわれています。
余命宣告は、がんの進行速度や患者様の全身状態(PS)に基づき、生存期間が数ヶ月から1年程度と見込まれる場合に下されますが、これは「治療の終わり」を意味するものではありません
現代の医療では、分子プロファイリングによる個別化治療、免疫療法の進歩、局所治療の洗練により、余命を大幅に延長し、QOL(生活の質)を向上させる選択肢が豊富にあります。
「余命宣告」は過去の医療の限界を反映した言葉ですが、現在は「治療の焦点が延命から尊厳ある生活の維持へ移行するタイミング」として捉え直しても良いかもしれません。

余命宣告時の主な症状と診断の重要性

余命宣告を受けた段階では、がんの進行と転移による症状が顕著になります。
主な症状には、持続的な腹痛や腹部膨満感(腸閉塞・腹水)、体重減少・極度の倦怠感(悪液質)、血便・貧血、黄疸(肝転移)、息切れ(肺転移)、骨痛(骨転移)などが挙げられます。
これらの症状は日常生活を大きく制限しますが、早期の緩和ケアでコントロール可能です。
診断は、大腸内視鏡+生検、CT/MRI/PET-CT、腫瘍マーカー(CEA・CA19-9)、遺伝子検査(RAS/BRAF/MSI/HER2)などで詳細に評価され、治療計画の基盤となります。
余命宣告後も定期的なモニタリング(ctDNA検査)で病状変化を捉え、治療のタイミングを逃さないことが重要となります。

余命宣告後の標準治療と緩和ケア

余命宣告を受けた場合、治療の主眼は生存期間の延長と症状緩和の両立に移ります。
標準治療には以下のような選択肢があります。

●化学療法
 ・第一選択:FOLFOX/FOLFIRI + ベバシズマブ(血管新生阻害)。
 ・第三選択以降:トリフルリジン・チピラシル + ベバシズマブ、レゴラフェニブ。

●緩和ケア
 痛み管理(オピオイド)、栄養サポート(経腸栄養)、腸閉塞対策(ステント留置)、精神的ケア(カウンセリング)。早期介入でQOLが20〜30%向上します。

これらを基盤に、患者様の希望を尊重したケア計画を立案します。

先進治療:分子標的・免疫療法

余命宣告後も、がんの遺伝子特性に基づく治療で予後を変える可能性があります。
2025年の進展により、以下の療法が余命延長に寄与する可能性があります。

●分子標的療法
 ・BRAF V600E変異(5〜10%):エンコラフェニブ + セツキシマブ。
 ・KRAS G12C変異(3〜4%):スロタシブ/アダグラシブ + 抗EGFR抗体。
 ・HER2陽性(3〜5%):トラスツズマブ デルクステカン。

●免疫療法
 ・MSI-H/dMMR(5〜15%):ペムブロリズマブ単剤。
 ・TMB-High例:ニボルマブ + イピリムマブ。

●局所治療
 ・限局性転移:肝/肺切除、RFA、SBRT(5年生存率30〜50%)。腹膜播種:HIPEC(加温腹腔内化学療法)。

これらの治療は副作用を最小限に抑え、余命を数ヶ月から数年に延ばす可能性を秘めています。

光免疫療法:余命宣告後の新たな希望

当院の光免疫療法は、余命宣告を受けた進行大腸がん患者様にとって、身体的・精神的な負担が極めて少ない治療となります。
「余命数ヶ月」と宣告され、標準治療に耐えられないPS低下例や複数レジメン抵抗性例の方でも腫瘍縮小や症状緩和を望めます

この治療法は、光療法と免疫療法を組み合わせた先進医療で、がん細胞に選択的に集積する光感受性物質を点滴で投与した後、特定の波長のレーザー光を照射することで、活性酸素を発生させがん細胞を特異的に破壊します。
正常細胞への影響を最小限に抑え、がん細胞の抗原放出を促進して免疫応答を活性化する点が特徴です。

当院では、豊富な治療実績を基に患者様の状態に合わせた幅広い治療パターンを展開しています。
標準治療との併用も可能であり、相乗効果を期待したアプローチも取り入れています。
外来通院も可能なため、家族と過ごす時間、好きな食事、旅行などの「普通の生活」を維持しながら治療を継続できます。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認いただけます。

まとめ

余命宣告を受けた大腸がんは厳しい現実ですが、現代の分子標的・免疫療法と当院の光免疫療法により、まだ多くの可能性が残されています。
光免疫療法は、特に他の治療法が適さない場合や副作用が懸念される場合に検討される事もあります。
現在、大腸がんの治療法にお悩みの方や、光免疫療法に関する疑問をお持ちの方は一度ご相談ください。

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