非浸潤性乳管がんの詳細な解説と光免疫療法について

非浸潤性乳管がんの成り立ちと特性

非浸潤性乳管がんは、乳房内にある乳管に発生する乳がんの一つで、がん細胞が乳管内に留まっており、乳管の外には広がっていないことが特徴です。
非浸潤性乳管がんは、リンパ節や他の臓器へ浸潤しておらず、転移のリスクも低いため、早期発見の際の予後が良好です。
しかし、治療を受けないと浸潤性乳管がんへと進行するリスクが高まるため、発見した際には早期診断と治療が不可欠です。
また、非浸潤性乳管がんの中にもいくつかのサブタイプが存在し、それぞれの特性や治療法が異なります。

非浸潤性乳管がんの症状と診断のプロセス

非浸潤性乳管がんは、初期段階であるステージ0の乳がんに分類され、自覚症状に乏しいことがほとんどです。
そのため、定期検診でマンモグラフィーを受診した際に発見されることが多いです。
しかし、一部の患者様には、乳房のしこり、皮膚の赤み、乳頭からの分泌物(血が混じったものや粘り気のあるもの)といった症状が現れることもあります。

乳房の異常が見つかった場合、非浸潤性乳管がんの診断については、以下のプロセスで行われることが一般的です。

①マンモグラフィで、乳房内の微小石灰化が見られた場合、さらに詳細な検査を行う。
②超音波検査(エコー検査)によって、マンモグラフィで異常が見られた部位の詳細を確認する。
③針を使って乳房内の組織を採取する針生検によって、がん細胞の有無やがん細胞が乳房内に限局されているかを確認します。

早期の段階での診断が治療の成功率を高める鍵となります。

非浸潤性乳管がんの治療の選択肢

非浸潤性乳管がんは、がん細胞の形態や成長スピード、ホルモン受容体の状態などによって治療方針を決定していきます。
主な治療法は以下の通りとなります。

手術とその種類

非浸潤性乳管がんの治療では、手術が最も選択される治療法であり、乳房温存術と乳房切除術の2つの手術法が存在します。
乳房温存手術は、がん組織が乳房の一部分に集中している場合、がん組織と周囲の正常な組織を一部切除する治療法です。乳房を温存することが目的となります。
乳房切除術は、がん組織が乳房の広範囲に存在する場合や再発リスクの高い場合に選択されます。乳房を完全に切除するため、再発リスクを低減させることが可能です。乳房を切除しても、再建手術を併用することで乳房の形を再現することも可能です。

放射線治療とその効果

乳房温存手術を受けた患者様の中には、手術後に放射線治療を受けることが推奨される場合があります。
放射線は、がん細胞を破壊する効果があり、再発リスクを30~50%低減させることが可能です。
しかし、放射線は正常な細胞にも影響を及ぼす可能性があるため、治療計画の作成には細心の注意が必要です。

ホルモン療法とその目的

ホルモン療法は、エストロゲン受容体陽性の患者様に行うことがあります。
タモキシフェンなどの抗エストロゲン薬を使用することで、再発リスクを更に低減させることが目的です。

光免疫療法の進展

光免疫療法は、特定の薬剤と光を組み合わせてがん細胞を破壊する治療法です。
薬剤ががん細胞に集積した後、特定の波長の光を照射することで、薬剤が活性化し、がん細胞を破壊します。
この治療は、他の治療方法との併用も可能であり、治療の選択肢を広げる可能性があります。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。

非浸潤性乳管がんの予後と今後の展望

非浸潤性乳管がんは、早期に発見されることが多いため、治療の成功率は非常に高いとされています。
しかし、治療後も定期的なフォローアップが必要であり、再発リスクを低減するための生活習慣の見直しや、医師の指示に従った薬剤の服用が推奨されます。
また、非浸潤性乳管がんを放置していると10~20%の確率で、ステージⅠ以上の浸潤性乳がんに進行する可能性があります。
そのため、乳房に異常を見つけた場合には、放置せず早期対応が重要です。

まとめ

非浸潤性乳管がんは、早期の発見と適切な治療により、良好な治療結果が期待される疾患です。
研究や治療法の進展により、患者様の生活の質を向上させるための取り組みが進められています。

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