肝内胆管がんとは
肝内胆管がんは、肝臓内の胆管細胞から発生する悪性腫瘍で、肝臓がんの中でも比較的まれなタイプです。
このがんは、肝臓の内部に位置する胆管に発生し、初期段階では症状がほとんど現れないことが多いため、発見が遅れがちです。
肝内胆管がんは、肝細胞がんとは異なり、胆管細胞ががん化することによって生じます。
このがんの特徴は、進行が比較的遅いことですが、発見が遅れると治療が困難になることがあります。
肝内胆管がんの発生メカニズムは完全には解明されていませんが、炎症や胆管の慢性的な刺激が関与していると考えられています。
原因とリスクファクター
肝内胆管がんの主な原因には、慢性の肝疾患が挙げられます。
特に、長期にわたる肝炎や肝硬変がリスクを高めるとされています。
また、遺伝的要因や環境因子も肝内胆管がんの発症に関与する可能性があります。
肝内胆管がんは、特定の遺伝的変異や家族歴がある場合にも発症リスクが高まることが知られています。
症状
肝内胆管がんの症状は、進行段階によって異なります。
初期段階では無症状のことが多いですが、進行すると黄疸、腹痛、体重減少、食欲不振などの症状が現れることがあります。
これらの症状は、肝臓の機能障害や胆管の閉塞によって引き起こされます。
進行した肝内胆管がんでは、腹水の蓄積や肝不全などの重篤な症状を引き起こすこともあります。
また、肝内胆管がんは他の臓器への転移が見られることもあり、その場合はさらに多様な症状が現れる可能性があります。
診断
肝内胆管がんの診断には、血液検査、超音波検査、CTスキャン、MRIなどが用いられます。
これらの検査により、腫瘍の位置、大きさ、肝臓内の拡がりなどが評価されます。
確定診断のためには、生検による組織の採取が必要な場合もあります。
肝機能検査や腫瘍マーカーの測定も、診断の補助として重要です。
治療法
肝内胆管がんの治療法には、外科手術、化学療法、放射線療法などがあります。
外科手術は、腫瘍が限局している場合に適用されることが多く、腫瘍とその周辺の肝組織を切除します。
化学療法や放射線療法は、手術が困難な場合や再発した場合に用いられることがあります。
光免疫療法と肝内胆管がん
光免疫療法は、特定の波長の光を用いて腫瘍細胞を破壊する治療法で、肝内胆管がんの治療の選択肢となり得ます。
この治療法は、特定の光感受性薬剤を腫瘍細胞に集積させ、その後に特定の波長の光を照射することで、腫瘍細胞を選択的に破壊します。
光免疫療法は、周囲の正常な組織へのダメージが少なく、副作用が比較的少ないという利点があります。
この治療法は、手術が困難な場合や他の治療法に反応しない肝内胆管がんの患者様にとって、治療の選択肢となる可能性があります。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
がん治療をお考えの患者様やご家族、知人の方々へ癌に関する情報を掲載しております。
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