直腸がんの肺転移(ステージ4 )に関する治療の選択肢

直腸がんステージ4と肺転移の概要

直腸がんは、大腸のうち肛門に近い部分に発生する悪性腫瘍です。
ステージ4と診断された場合、がんは原発部位を超えて遠隔臓器に転移している状態を示します。
肺は、直腸がんの遠隔転移先として比較的多い部位とされており、血流を通じてがん細胞が肺に到達すると考えられています。
肺転移は、症状が現れないまま見つかることもありますが、進行すると咳、息切れ、血痰などの呼吸器症状を伴うこともあります。

肺転移の診断方法と病状の評価

肺転移の評価には、胸部CTが広く用いられています。
小さな病変も検出できるため、定期的な画像検査によるモニタリングが勧められることもあります。
PET-CTやMRIが併用されることで、病変の性質や他部位への波及の有無を把握することが可能とされています。
また、腫瘍マーカー(CEAなど)の測定や、血液検査による全身状態の把握も行われます。
転移巣が単発か多発か、他の臓器に波及があるかといった点は、治療方針を決定する上で非常に重要な情報となります。

標準治療の考え方

ステージ4の直腸がんにおける肺転移では、化学療法が治療の中心となることが多いです。
また、分子標的薬を併用した治療も行われることがあります。
肺への転移が限局していて、全身状態が良好な場合には、肺転移巣の切除手術が検討される場合もあります。

治療法 概要
化学療法 フルオロウラシル(5-FU)やイリノテカンなどによる全身治療
分子標的薬 がんの遺伝子変異に応じた薬剤を併用(例:ベバシズマブなど)
手術療法 転移巣が少数かつ切除可能な場合に選択されることがある
放射線療法 局所コントロールや症状緩和を目的に使用される

化学療法の継続によって腫瘍の縮小が確認された場合、後に手術が選択されることもあります。
ただし、患者様の体力、年齢、副作用への耐性なども慎重に検討する必要があります。

治療の課題と患者様への配慮

肺転移を伴う直腸がんの治療においては、治療そのものの負担に加えて、生活の質(QOL)への影響も考慮することが求められます。
治療効果が十分に得られない場合や、副作用が強く出る場合には、治療方針の見直しや緩和ケアとの連携も視野に入れることが必要とされることがあります。
患者様の希望、生活背景、家族との関係性などを丁寧に確認しながら、医療側と共同で治療計画を進める姿勢が重要です。

選択肢としての光免疫療法

一部の医療機関では、治療選択肢のひとつとして光免疫療法を導入している場合もあります。
この治療は、がん細胞に集まりやすい性質を持つ薬剤と、特定の光を組み合わせることで、選択的にがん細胞へ作用させることを目的としています。
正常な組織への影響を抑えながら、がん細胞のみに効果を届けることが期待されています。
ただし、すべての患者様に適応されるわけではなく、対応している医療機関も限られているため、詳しくは医師にご相談いただくことが推奨されます。

以下より当院の光免疫療法に関する情報をご確認いただけます。

まとめ

直腸がんステージ4における肺転移は、進行がんのひとつの形であり、標準的な治療としては化学療法が主軸となります。
状態によっては手術や放射線療法が追加されることもありますが、全身状態や治療反応などによって判断が分かれることが多いです。
治療に伴う身体的、精神的負担にも配慮しながら、患者様自身の意思を尊重する医療体制が求められます。
選択肢として光免疫療法を取り入れるかどうかも含め、信頼できる医療チームと相談しながら、ご自身にとって納得のいく治療を選んでいくことが大切です。

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