声門上部がんとは
声門上部がんは、喉頭の声帯上部に発生する悪性腫瘍です。
喉頭がん全体の中で、声門上部がんは比較的発生頻度が高いとされています。
このがんは、声帯の動きに直接影響を及ぼし、声の変化を引き起こすことが一般的です。
初期段階では、声のかすれや嗄れ(しゃがれ)などの症状が現れることが多いです。
原因とリスク要因
声門上部がんの主要な原因は、長期間にわたるタバコの使用です。
喫煙は喉頭がんのリスクを大幅に高め、非喫煙者に比べて発症リスクが高いことが知られています。
また、過度のアルコール摂取も声門上部がんのリスクを増加させる可能性があります。
他のリスク要因としては、遺伝的要素や人間パピローマウイルス(HPV)の感染が挙げられます。
診断方法
声門上部がんの診断は、通常、喉頭鏡検査によって行われます。
この検査では、医師が特殊な鏡やカメラを使用して声帯とその周囲の組織を詳細に観察します。
疑わしい異常が見つかった場合、生検による組織のサンプル採取が行われ、病理学的検査でがんの有無が確定されます。
また、CTスキャンやMRIなどの画像診断も、腫瘍の広がりやリンパ節への転移の有無を判断するのに有効です。
治療の選択肢
声門上部がんの治療は、がんの進行度や患者様の全体的な健康状態に基づいて選択されます。
初期段階のがんでは、放射線療法や手術が一般的な治療法です。
進行したがんの場合、化学療法や放射線療法の組み合わせが用いられることもあります。
光免疫療法は光感受性薬剤と特定の波長の光を用いて、腫瘍細胞を選択的に破壊する方法として、一部の声門上部がんに対して治療の選択肢の一つとなり得ます。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
生活と予防
声門上部がんの予防には、健康的な生活習慣の維持が重要です。
特に、喫煙の中止やアルコール摂取の適度な制限は、がんリスクを軽減するために効果的です。
定期的な医療検診による早期発見も、治療の成功率を高める重要な要素です。
また、健康な食事や適度な運動も全般的な健康維持に役立ち、がんの予防に寄与します。
【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
がん治療をお考えの患者様やご家族、知人の方々へ癌に関する情報を掲載しております。
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