50代の乳がんについて
乳がんは、乳房の組織が異常に増殖する病気で、50代の女性にとっては非常に一般的な病状です。
日本では罹患する女性が年々増えており、女性の中では最も罹患率が高いがんとなります。
乳がんの罹患者数は30代から増加し始め、40歳から60代にピークを迎えます。また、閉経年齢が49歳以下の女性と比較して、50歳以上で閉経を迎えた女性の方が2%程度乳がんになりやすいというデータもありますので、50代の方はより注意が必要です。
また、閉経後は卵巣から脂肪組織における男性ホルモンがエストロゲンに変換されるようになります。そのため、閉経後は肥満な人ほど乳がんの発生リスクを高めてしまいます。
乳がんの初期症状としては、乳房や脇の下にしこりを感じることがあります。
また、乳房の皮膚の変化、乳房の形状の変化、乳頭からの分泌物なども見られることがあります。
これらの症状が現れた場合、早急に医療機関に相談することが重要です。
特に早期発見・早期治療が重要な乳がん
乳がんは、女性の中で最も罹患率が高いがんと紹介しましたが、死亡率は女性のがんの中では第5位です。
また、比較的予後良好ながんであり、早期発見・早期治療で生存率は高くなります。
生涯罹患率は9%ですので、11人に1人は生涯の間で乳がんに罹るという計算となります。
40歳以上の方は、自分も罹る可能性があることを自覚し検診を定期的に受けるようにしてください。
50代の乳がんの治療の選択肢
一般的に乳がん治療には、手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤治療)、薬物療法(内分泌療法、分子標的治療など)があります。
各治療法を単独で行う場合や複数の治療法を組み合わせる場合があります。
それらは、がんの性質や進行度、健康状態、年齢、その他の病気の有無などに加え、患者様の希望を考慮しながら決定します。
また、50代になると閉経を迎えたり体力が衰えてくるといった大きな身体の変化があるため、慎重に治療法を選ぶ必要があります。
光免疫療法とは
50代の乳がん治療の選択肢として光免疫療法が挙げられます。
光免疫療法は、特定の波長の光を用いてがん細胞を選択的に攻撃する治療法です。
この治療法は、健康な細胞へのダメージを抑えつつ、がん細胞を選択的に攻撃することが可能です。
その為、副作用が少ない点が利点の一つに挙げられます。
光免疫療法が適用できるかどうかは、がんの種類や進行状況、患者様の体調などによります。
以下より当該治療に関する詳細をご確認頂けます。
まとめ
乳がんは50代になると罹患率が高くなるため、早期発見と適切な治療が重要です。
また、治療の選択肢は多岐にわたり、患者様の病状や健康状態、年齢、ニーズに応じて最適な治療法が選ばれます。
最近では、がん細胞を選択的に攻撃する光免疫療法という治療法も選択肢となり得る可能性があります。
これらの情報を参考に、適切な医療機関に相談し、最適な治療法を選択してください。
【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
がん治療をお考えの患者様やご家族、知人の方々へ癌に関する情報を掲載しております。
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