乳がん検診の全て「方法、重要性、そしてその後のステップ」

乳がんの検診についての詳細解説

乳がんとは

乳がんは、日本人女性の9人に1人が罹患すると言われており、女性が罹るがんの中で最も発症率が高いです。
乳がんは乳腺の組織にできるがんで、乳がんの約95%が乳管から発生し、約5%が小葉から発生します。
乳がんは、この乳腺組織の細胞が異常に増殖することで発生します。
がん細胞が乳管や小葉の中で留まっている乳がんを「非浸潤がん」と呼び、乳管や小葉の外の組織に拡がっている乳がんを「浸潤がん」と呼びます。
早期に発見・適切な治療によって、約90%は治る病気といわれていますので、セルフチェックや定期検診は重要となります。

乳がんの検診の重要性

乳がんの初期段階では症状に乏しく、見落としてしまう方も多いです。
そのため、自分では気づかない間に進行してしまうことがあります。
定期的な検診を受けることで、早期に異常をキャッチし、早期治療を受けることができます。
しかし、乳がん検診の受診率は、人間ドック等の任意型検診を含めてもと約45%といわれており、まだまだ低いのが現状です。
早期発見・治療は、乳がんの治療成功率を大きく影響するため、検診を受ける大切さを理解しておきましょう。

乳がん検診の詳細な方法

乳がん検診には「対策型検診」と「任意型検診」の2種類があり、受診内容や年齢制限などに違いがあります。
・対策型検診:40歳以上の女性を対象に、マンモグラフィー+問診・触診・視診を行う
・任意型検診:年齢制限は無く、マンモグラフィー、超音波検査、MRI検査などから自分で選択し検査を受ける
乳がん検診の一般的なものを以下に紹介します。

検診方法 説明
問診 患者さんの症状や家族歴(遺伝)、過去の病歴、出産経験の有無、月経情報、生活習慣などを詳しく聞き取ります。
触診 医師や看護師が手で乳房を触り、しこりやリンパ節の変化を確認します。乳房の外側から内側、上から下へと丁寧に触診を行います。
視診 乳房の形や左右の大きさの変化、皮膚の状態、くぼみ、引きつれ、硬さ、乳首の陥没や分泌物の有無などを観察します。
マンモグラフィー X線を使用して乳房の内部を詳しく調べる方法です。特に中高年の方に有効とされています。マンモグラフィーは、乳がん検診の中で死亡率減少効果が科学的に証明されてる唯一の検査となります。
超音波検査(エコー検査) 高周波の音波を利用して乳房の内部を映像化します。しこりの発見・観察に長けている検査です。特に若い方や、乳腺組織が密な方に有効とされています。
MRI検査 磁気を使用して乳房の詳しい画像を取得します。高リスク群の方や、他の検査で明確な結果が得られなかった場合に推奨されることがあります。

検診結果とその後の対応

乳がん検診の結果は、異常なしか要精密検査に大きく分けられます。
要精密検査となった場合、さらに詳しい検査や診断が必要となります。
細胞診や組織診(生検)を行い、がん細胞の有無やタイプを確認します。
診断結果が悪性であった場合、専門医と相談し最適な治療法を選択します。
治療方法には、手術、放射線治療、薬剤治療などがあります。
治療の選択や進行には、患者様の意向や生活品質の維持なども大切にされます。

乳がん検診の限界とまとめ

乳がん検診は、マンモグラフィーを受けられた女性のうち約8%の人が精密検査と判定され、さらに精密検査を受けた人の中でも4~6%の方が乳がんと診断されています。
これは、乳がん検診の受診者に対して約0.3%の発見率ということになります。
実は、精密検査によって異常が無い人の方が圧倒的に多いですが、乳がんを発見するためには精密検査を受ける範囲を広げる必要があることを理解しましょう。
乳がんに関する知識を持ち、自分の健康を守るための一歩として、検診を受けることを強くおすすめします。
また、検診結果に不安や疑問がある場合は、専門医に相談することが大切です。
乳がんは、早期発見すれば治療の成功率が高まるため、定期的な検診を続けることが大切です。
健康を守るために、自分自身の体を大切にし、適切な検診を受けることを心がけましょう。

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