乳がんのステージとその詳細「進行度と治療の選択」

乳がんのステージとその詳細

乳がんは、女性のがんの中で最も罹患者数が多いがんであり、また男性にも発症する可能性があります。
乳がんの発症は、乳腺組織の異常な細胞の増殖によって起こります。
乳がんは早期発見により90%以上は治る病気といわれており、そのためには乳がんのステージを正確に把握することが不可欠です。
ステージは、がんの大きさ、リンパ節への浸潤の有無、遠隔転移の有無などを基にして分類されます。
乳がんのステージを知ることで、治療の方向性や予後の見込みを評価することができます。

乳がんのステージの詳細

乳がんのステージは、0期からⅣ期までの5つのステージに細分化されます。
これらのステージは、しこりの大きさ、リンパ節への転移状況、他の臓器の転移の有無によって決定され、治療の選択や予後の判断の基準となります。
以下に、それぞれのステージの特徴とその詳細を述べます。

  • ステージ0:
    このステージは、しこりがなくがん細胞は乳腺内に留まっており、周囲の組織には広がっていません。非浸潤がんと呼び、乳がんの中でも最も初期の段階とされます。
  • ステージI:
    しこりの大きさが2cm以下で、リンパ節への浸潤は見られない。この段階でも早期の乳がんとされ、適切な治療での治癒が期待されます。
  • ステージⅡA:
    ①しこりの大きさが2cm以下で、脇の下(腋窩)のリンパ節に転移がある。
    ②しこりの大きさが2~5cmで、脇の下(腋窩)のリンパ節に転移がない。
  • ステージⅡB:
    ①しこりの大きさが2~5cmで、腋窩のリンパ節に転移がある。
    ②しこりの大きさが5cm以上で、脇の下(腋窩)のリンパ節に転移がない。
  • ステージⅢA:
    ①しこりの大きさが5cm以上で、腋窩のリンパ節または内胸リンパ節に転移がある。
    ②しこりの大きさが5cm以下で、腋窩のリンパ節への転移の固定、または内胸リンパ節のみへの転移がある。
  • ステージⅢB:
    ①しこりの大きさを問わず、胸壁に固定されているか皮膚にむくみや潰瘍などができている。転移なし、または腋窩のリンパ節への転移あり、または内胸リンパ節への転移あり。
    ②しこりのない炎症性乳がん。
  • ステージⅢC:
    しこりの大きさを問わず、鎖骨上のリンパ節への転移あり、または腋窩のリンパ節と内胸リンパ節の両方へ転移あり。
  • ステージⅣ:
    しこりの大きさやリンパ節への転移は問わず、他の臓器への転移あり。

光免疫療法と乳がん

この治療法は、特定の薬剤と光を組み合わせてがん細胞を攻撃するもので、抵抗性を持つ乳がんに対しても適応できる可能性があります。
光免疫療法は、薬剤をがん細胞に集積させた後、特定の波長の光を照射してがん細胞を破壊するという仕組みです。
この治療法は、副作用が少なく、患者様の体への負担を軽減することが期待されています。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。

乳がんのステージと状態の表

ステージ 状態
 0     がん細胞は乳腺内に留まり、他の組織への浸潤無し
 I がんの大きさは2cm以下、他の組織への浸潤無し
ⅡA ①しこりの大きさが2cm以下、腋窩リンパ節に転移有り
②しこりの大きさが2~5cm、腋窩リンパ節に転移が無し
ⅡB ①しこりの大きさが2~5cm、腋窩リンパ節に転移有り
②しこりの大きさが5cm以上、腋窩のリンパ節に転移無し
ⅢA ①しこりの大きさが5cm以上、腋窩リンパ節または内胸リンパ節に転移有り
②しこりの大きさが5cm以下、腋窩リンパ節への転移の固定、または内胸リンパ節のみへの転移有り
ⅢB ①しこりの大きさを問わず、胸壁に固定されているか皮膚にむくみや潰瘍などが有り。転移なし、または腋窩リンパ節への転移有り、または内胸リンパ節への転移有り
②しこりのない炎症性乳がん
ⅢC しこりの大きさを問わず、鎖骨上のリンパ節への転移有り、または腋窩リンパ節と内胸リンパ節の両方へ転移有り
しこりの大きさやリンパ節への転移は問わず、他臓器への転移有り

まとめ

乳がんのステージは、がんの大きさ、リンパ節への浸潤の有無、遠隔転移の有無などを基にして分類され、治療の選択や予後の判断の基準となります。
早期発見と適切な治療が乳がんの予後を大きく左右するため、定期的な検診と自己検診の実施が推奨されています。

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