10代の乳がんについて
乳がんは、一般的には中高年の女性に多く見られる疾患ですが、稀に10代の若い女性にも発症します。
乳がんは、乳房の組織が異常に増殖し、腫瘍(しこり)を形成する病気です。
10代の乳がんは非常に稀で、乳がん患者全体のわずか0.1%以下を占めています。
しかし、発症した場合の影響は深刻であり、早期発見と適切な治療が重要となります。
10代の乳がんの特徴
10代の乳がんは、成人の乳がんとは異なる特徴を持っています。
まず、10代の乳がんは一般的に進行が早く、腫瘍の大きさも大きい傾向があります。
また、ホルモン受容体陽性の乳がんが少なく、ヒトエピデルマル成長因子受容体2(HER2)陽性の乳がんや三重陰性乳がんが比較的多いとされています。
10代の乳がんの症状
10代の乳がんの症状は、成人の乳がんと基本的には同じです。
乳房にしこりを感じることが最も一般的な症状で、その他に乳房の形状の変化、乳房の皮膚の赤みや湿疹、乳頭からの分泌物などがあります。
しかし、10代の場合、乳房の発育に伴う通常の変化と乳がんの症状を区別することが難しい場合があります。
10代の乳がんの診断
10代の乳がんの診断は、成人の乳がんと同様に、乳房の触診、マンモグラフィー、超音波検査、MRI、細胞診や組織診などにより行われます。
ただし、10代の乳房は密度が高いため、マンモグラフィーだけでは乳がんを見逃す可能性があります。
10代の乳がんの治療
10代の乳がんの治療は、成人の乳がんと基本的には同じですが、若年性の特性を考慮する必要があります。
手術、放射線治療、化学療法、ホルモン療法、分子標的薬などが用いられます。
光免疫療法と10代の乳がん
10代乳がん治療の選択肢として光免疫療法が挙げられます。
光免疫療法は、特定の波長の光を用いてがん細胞を選択的に攻撃する治療法です。
この治療法は、健康な細胞へのダメージを抑えつつ、がん細胞を選択的に攻撃することが可能です。
その為、副作用が少ない点が利点の一つに挙げられます。
光免疫療法が適用できるかどうかは、がんの種類や進行状況、患者様の体調などによります。
以下より当該治療に関する詳細をご確認頂けます。
まとめ
10代の乳がんは稀ですが、発症した場合は早期発見と適切な治療が重要です。
また、光免疫療法のような治療法の開発により、副作用の少ない治療も状態に応じては可能となってきています。
【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
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