末期の大腸がんと光免疫療法の詳細解説
末期の大腸がんとは
末期の大腸がんとは、主にステージⅣ(遠隔転移あり)の状態を指し、がんが大腸壁を越えて広範に浸潤し、肝臓、肺、腹膜、骨、脳などの遠隔臓器に転移している進行がんを意味します。
診断時の約15〜25%が既にステージⅣであり、複数の臓器に同時転移しているケースも少なくありません。
転移パターンは肝転移が最も多く約50%、次いで腹膜播種が約20%、肺転移が15〜20%程度を占め、進行例では骨転移や脳転移も出現します。
この段階では根治は困難となりますが、治療進歩により中央生存期間は適切な治療で24〜36ヶ月を超える例も増えています。
末期大腸がんの主な症状と合併症
末期大腸がんでは、原発巣や転移巣による影響でさまざまな症状が現れます。
腹痛や腹部膨満感は腸閉塞や腹水によるもので、特に腹膜播種で顕著となります。
体重減少や極度の倦怠感は悪液質(がん性悪液質)によるもので、全身状態を急速に悪化させます。
便潜血や貧血は原発巣からの出血が原因で、肝転移が進行すると黄疸、肺転移や胸水で呼吸困難、骨転移で激しい骨痛が出現します。
これらの症状はQOLを著しく低下させるため、早期からの緩和ケア併用が推奨されています。
末期大腸がんの標準治療
末期の大腸がんの治療は、病状や患者様の体調、希望に応じて選択されます。
標準治療としては、以下のようなものが挙げられます。
| 治療カテゴリー | 主なレジメン | 適応・特徴 |
|---|---|---|
| 第一選択化学療法 | FOLFOX/CAPOX + ベバシズマブ FOLFIRI + 抗EGFR抗体(セツキシマブ/パニツムマブ) |
RAS野生型は抗EGFR併用が優先 PS良好例で強力な縮小効果 |
| BRAF V600E変異 | エンコラフェニブ + ビニメチニブ + セツキシマブ | BEACONレジメンでmOS 約15ヶ月 |
| MSI-H/dMMR | ペムブロリズマブ単剤 ニボルマブ±イピリムマブ |
奏効率50%以上、長期生存例多数 |
| HER2陽性 | トラスツズマブ デルクステカン ツカチニブ+トラスツズマブ |
DESTINY-CRC01等で奏効確認 |
| KRAS G12C変異 | スロタシブ or アダグラシブ + 抗EGFR抗体 | 2024-2025年承認 |
| 第三選択以降 | トリフルリジン・チピラシル + ベバシズマブ レゴラフェニブ |
SUNLIGHT試験でmOS延長 |
| 局所治療 | 肝転移切除/RFA、肺転移切除、SBRT | 限局例で5年生存率30〜50%も可能 |
光免疫療法とは
当院では、化学療法抵抗性や重度の副作用で標準治療継続が困難な末期大腸がん患者様に対し、光免疫療法を提供しています。
この治療は、特定の薬剤を体内に投与した後、レーザー光を照射することでがん細胞を破壊する方法です。
健常な細胞へのダメージが少ないため、副作用のリスクが低いとされています。
また、光免疫療法は他の標準治療と組み合わせて使用されることによって、相乗効果が期待されています。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。
まとめ
末期大腸がんは厳しい病態ですが、標準治療と光免疫療法を組み合わせることで、生存期間の延長だけでなく「自分らしい生活」を目指せます。
治療の選択には患者様の状態や希望、転移部位などの情報が考慮されるため、医師との密接なコミュニケーションが不可欠です。
当院の光免疫療法の適用などについては、些細なことでもお気軽にご相談ください。
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【当該記事監修者】癌統括医師 小林賢次
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