乳がんステージⅣの詳細と光免疫療法について

乳がんのステージ(病期)について

乳がんのステージ(病期)は、がんの進行状況や転移の有無を表す重要な指標となります。
しこりの大きさ、リンパ節転移の有無、他の臓器への遠隔転移の有無によってステージ0~Ⅳに分類され、ステージ0~Ⅱは早期、ステージⅢ~Ⅳは進行期となります。
ステージやがんの性質によって、乳がんの治療法や予後を検討します。

乳がんステージⅣの詳細な解説

乳がんステージⅣは、しこりの大きさやリンパ節転移の有無に関わらず、他の臓器に遠隔転移をして広がっている状態となります。
ステージⅣの乳がんは、完治が困難とされる進行がんの一種であり、根治を目的とせずがんの広がりを抑えて症状を緩和する治療を選択することも多いです。
また、ステージⅣの5年相対生存率は約38%と低いですが、治療法の進歩によって昔より改善傾向にあります。

遠隔転移しやすい部位とメカニズム

ステージⅣの乳がんは、転移性乳がんとも呼ばれています。
骨、肺、肝臓、脳などに転移しやすく、特に最初に転移するのは骨のケースが多いです。
転移のメカニズムとしては、がん細胞が乳房内の原発巣から血管やリンパ管を通じて、全身を循環します。
循環している際に、特定の臓器にがん細胞が定着すると、そこに新しい腫瘍を形成してしまいます。

遠隔転移の診断方法

遠隔転移を診断するためには、主に以下の画像診断や血液検査を行います。

・画像診断
X線、MRI、CT、超音波、FDG-PETなどの画像検査は、転移の部位と範囲を評価するために用いられます。骨への転移には骨シンチグラフィーが有効となります。
・血液検査
腫瘍マーカー(CA15-3、CEAなど)や肝機能、腎機能の検査が行われ、転移の進行状況や治療効果のモニタリングに用いられます。

治療方法

ステージⅣの乳がんは、がんの性質、転移の部位と数、患者様の健康状態や年齢などに基づいて治療が計画されます。
一つの治療法だけでなく、複数の治療法を組み合わせることで、病状の進行を遅らせ、生活の質を向上を目標とします。
主要な治療法は以下となります。

・放射線療法
転移が認められる部位に照射し、がん細胞の増殖を抑え症状を緩和します。
・化学療法
抗がん剤を使用して、全身に転移しているがん細胞にダメージを与え、増殖を阻止します。
・ホルモン療法
ホルモン受容体陽性の乳がんの場合、女性ホルモンの働きを抑制し、がん細胞の増殖を阻止します。
・抗HER2療法
HER2陽性の乳がんの場合、HER2を標的とした抗がん剤や抗体薬物を使用して治療を行います。
・免疫療法
がん細胞に対する免疫力を向上させることで、がんの増殖を阻止します。
・手術
基本的に手術は行いませんが、行う場合には転移したがん細胞を切除する目的で行います。

これらの治療において、治療効果を定期的に評価し、状況に応じて治療方針を変更することも必要となります。

光免疫療法の可能性

光免疫療法は、特定の薬剤と光を組み合わせてがん細胞を攻撃する方法で、ステージⅣの乳がんに対しても適応できる可能性があります。
この治療法は、薬剤の副作用を抑えつつ、がん細胞を選択的に攻撃する治療方法です。
また、光免疫療法は、他の治療法と併用することが可能であり、相乗効果を期待出来ます。
以下より当院の光免疫療法の詳細をご確認頂けます。

治療後の再発防止とフォローアップ

乳がん治療後は、再発を防止するために生活習慣の改善や定期的なフォローアップが重要となります。
日常生活においては、栄養バランスの良い食事や適度な運動、ストレスの解消、禁煙、適切なアルコール摂取などが推奨されています。
また、定期的な医療機関での検診やカウンセリングを受けることで、再発の早期発見や心身の健康を維持することが可能となります。

まとめ

乳がんステージⅣは、全身への転移をしている進行がんであり、根治するのが難しい病期です。
しかし、諦めずに適切な治療を受けることで、症状の緩和や生活品質の向上も可能であり、それに伴い生存率も上がります。
転移の範囲や数を最小限にするためにも、定期検診や自己検診を積極的に行い、早期発見を心がけましょう。
また、光免疫療法はステージⅣの乳がんに対しても適応できる可能性があります。
乳がんステージⅣに関するお悩みについて、お気軽にご相談ください。

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