甲状腺がんの肝転移(ステージ4 )に関する治療の選択肢

甲状腺がん(ステージ4)肝転移とは

甲状腺がんは、一般的には進行が遅く予後が良いとされるがんです。
しかし、がんが進行して肝臓に転移した場合はステージ4とされ、治療方針の見直しが必要となります。
肝転移は未分化がんや低分化がんに多く、血液やリンパを通じてがん細胞が肝臓に達し、そこで新たな腫瘍を形成する状態です。
この段階では全身的な治療を検討する必要があります。

肝転移による症状

以下のような症状が現れることがあります。

症状 説明
腹部の圧迫感 肝臓の腫れにより右上腹部に違和感や張りを感じることがあります。
黄疸 胆汁の流れが妨げられ、皮膚や目の白目が黄色くなることがあります。
倦怠感・食欲低下 肝機能の低下により体全体のエネルギーが落ちる傾向があります。

検査と診断

肝転移を診断するには、以下の検査が行われます。

検査方法 内容
造影CT・MRI 腫瘍の大きさや位置を詳細に把握するために用いられます。
血液検査 肝機能の指標や腫瘍マーカー(CEA、CA19-9など)を調べます。
PET-CT 全身の転移の有無を確認するために行われることがあります。

標準治療が難しい理由

肝転移がある場合、標準治療が難しいことがあります。

理由 詳細
多発性の転移 病巣が多数あると外科的切除の対象とならない場合が多いです。
肝機能低下 肝臓の状態によっては薬物療法が実施できないことがあります。
ヨウ素非集積性 分化度が低いがんでは放射性ヨウ素が効かないことがあります。

選択される治療法

患者様の状態に応じて治療法が選ばれます。

治療法 説明
外科的切除 限局性転移であれば肝部分切除が検討されます。
分子標的治療薬 レンバチニブやソラフェニブなどが使用されることがあります。
全身化学療法 広範囲に転移している場合に選択されます。
緩和ケア 苦痛を和らげながら生活の質を保つための医療が行われます。

光免疫療法という選択肢

標準治療が適応外となる患者様に対して、光免疫療法が提案されることがあります。
この治療法は、がん細胞へ選択的に集積する薬剤に、特定波長の近赤外線を照射することでがん細胞を破壊します。
正常な細胞への影響を抑え、比較的副作用が少ないという特徴があります。
特に、全身状態が不安定な患者様や、既存治療に反応しない方にとっては選択肢の一つとなる可能性があります。
以下より当院の光免疫療法に関する詳細をご確認頂けます。

まとめ

甲状腺がんがステージ4に進行し、肝転移が認められた場合、治療選択肢は限られることが多くなります。
そのため、患者様の状態やご希望に応じた柔軟な対応が求められます。
一部の患者様においては、光免疫療法が治療の選択肢となる可能性があります。
治療方針は医療機関での専門的な相談のもとで慎重に検討していくことが大切です。

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